
病院以外で転職したいと考えた時に、候補の一つとして挙がるのが『老健』だと思います。では、実際に働くことをイメージする際に老健とはどのような施設なんでしょうか?この記事では、実際に老健施設をヘルプで回り、定着率を分析した結果と職員のインタビューを基に、老健施設の働きやすさを解説します。また、看護師で働く際に必要な老健の情報を掲載しています。この記事を読むことで老健施設がどんな施設かと働くイメージをつかむことができます。
この記事では、私が病院の運営室の運営室にいたころ、事務長の指示で老健施設をヘルプで回り、定着率の分析と職員インタビューをしたのでその内容を掲載しています。また、老健の転職を考えている看護師の方へ、看護師が働くうえで必要な情報をまとめています。
この記事は看護師ライターが執筆しています。
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老健(介護老人保健施設)とはどういった施設か?難しいことを抜きに看護師が働くうえで必要な情報のみ解説
介護老人保健施設。通称『老健』は、主に介護が必要な方が身体機能や認知機能の維持回復を行って、在宅(自宅や有料老人ホーム等)での生活ができようになるための支援が行われる施設です。施設の担当者が入居者1人1人の目標に対して計画を立てて、医学的管理の下で看護、介護、機能訓練など必要なケアを行います。
回復期リハビリテーション病棟に勤めていた私からすると、老健施設は回復期リハにすごく近い印象を受けました。
介護老人保健施設(老健)の特徴
介護老人保健施設(老健)は病院に入院をしていた方が退院して、在宅に戻るまでの間に利用するケースが多い施設です。主目的として在宅復帰を目指している方の入所を受け入れ、入所者が可能な限り在宅で自立した日常生活を送ることができるよう、リハビリの専門職によるリハビリや必要な医療、介護を提供します。
介護老人保健施設(老健)には医師が常駐しており、病状が急に悪化した場合などは必要に応じて医師の診療、治療を受けられます。施設の基準上、施設長は医師となります。
人員配置基準
介護老人保健施設(老健)では、介護・看護職員と入所者の割合を3:1で設置することが定められています。
最近では介護職員に加え、看護師も24時間常駐している施設も増えてきています。
私が、配属した老健施設も看護師の夜勤で2名配置していました。
また、介護老人保健施設(老健)では医師や看護師の常駐が義務付けられています。
また、リハビリスタッフの「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」のいずれかの資格を持つ職員の常駐が義務づけられています。
入所定員100人当たりの人員配置基準は下記の通りです。
・常勤の医師1名
・看護職員9名
・介護職員25名
・理学療法士、作業療法士もしくは言語聴覚士1名
・介護支援専門員1名
・その他支援相談員 など
法人運営室に所属していた私の責務
30代半ばの頃、私はある病院組織の法人運営に携わっていました。
私の仕事は、病院内に併設している介護老人保健施設の定着率の分析と同じグループの特別養護老人ホームの離職率の原因解明と定着率を上げるための企画でした。
企画の為のリサーチ方法として次の様なことを行いました。
①部署ヘルプという形で3ヶ所の老健を1か月間滞在という形で異動する。
②仲良くなった頃に、実際に働く職員に仕事の不満などをインタビューをした。
ヘルプで部署を回ることはどういうことか?
定着率の分析後に聞いた話でしたが、法人運営の名札をつけた私が、ヘルプできても部署の方からするとなんで来るの?という気持ちや、事務職員が現場に来ても役に立たない。という考えがあったそうです。

※当時の名札。病院名と本名は伏せています。
この名札には、看護師とは書かれていません。
あくまで法人運営の事務職員としてまわりました。
まずは、自己紹介で看護師の資格を持っていること、病院での勤務経験があることを話しました。
病院組織は縦の組織で、医者の次に強い立場にいるのは看護師という印象が強いです。
その為、看護師の資格があり病院での勤務経験があるとヘルプでも動きやすかったです。
ヘルプであったがすぐに仕事を任されました。
同じ部署で仕事をやり出すと頼まれることも多くなり仲間意識が出てきたと感じました。
部署のスタッフと打ち解けたころ、部署の不満やいいところをインタビューしました。
インタビューは、介護士、看護師、理学療法士と多岐にわたりました。
しかし、インタビューしなくても一緒に仕事をしていると働きやすいと感じました。
働きやすいと感じたポイントは、
①どの職員ものびのびと働いている。
②働く職員の表情がいい。
③圧をかけたり威嚇をする人がいない。
特に③の要因は大きく、圧をかけたり威嚇をする人が居ないとのびのびと仕事に取り組むことができ、表情も良くなると感じました。
実際のインタビュー内容と分析。導き出した答え
30代既婚者女性介護士へインタビュー
ここでの仕事はどうですか?働きやすいですか?
すごく働きやすいです。
子供ができた時の産休もスムーズに取れたし、復職する時も異動とか無くて仕事がしやすいです。
子供が小さいので休みを取ることが多いですが、みなさん協力してくれます。
何かこうして欲しいことはありますか?
特にないです。楽しく働いています。
理学療法士 課長 男性30代後半
定着率が高いと聞いていますが、何が要因だと考えますか?
老健は先生が(医者)が施設長ですが、
先生がとても優しくて、職員みんなを大切にしてくれている。
だから先生をみんなで支えないといけない。
新人のリハビリスタッフが入ってきた時に必ず話していることとして、リハビリスタッフは、介護士さんに比べてリハビリに対する知識や技術があります。
だからといって、馬鹿にする様な横柄な態度は取るなよと常日頃指導しています。
他職種とのリスペクトこれが老健のリハビリ職員のスローガンです。
書くのは簡単ですが、インタビューの時はすごい熱量で30分以上かけて伝えてくれました。
リハビリスタッフから良い職場を作ろうという意識がひしひしと伝わるインタビューでした。
老健を3か月で3か所異動し、次は同系列の特別養護老人ホームへ異動して、同じように定着率を分析ました。
こちらの結果は、別の記事でお伝えします。
まとめ
定着率を伸ばすためには、現場の雰囲気や状況をヒアリングしトップが適正かどうかの判断が必要となると思います。
営業の世界では、名選手が優れた指導者と比例しない様に、トップセールスだがマネジメントはできないということはよく耳にします。
今の病棟が合わなくても、私が定着率を分析したような働きやすい職場がきっと見つかるはず。
転職サイトは、無料で登録できて、キャリアアドバイザーの方が病院の雰囲気なども教えてくれます。
まずは、登録して、自分に合った施設を紹介してもらってみてください。
内定が出た後に、転職するのも遅くはないです。
ナースパワー
実際に私が使っている転職サイトです。
まずは、ナースパワー

前回、こちらの転職サイトを使いました。
病院や介護施設は勿論、一般企業も紹介いただけました。
私が紹介してもらったのは、上場企業のユニ・チャームです。
応募条件は、40歳未満。
看護師の病棟での実務経験や介護施設での実務経験を問われます。
担当の方もとても親切で、丁寧に助言いただけました。
ナースパワーからは、5名内定しているそうです。
ユニ・チャームの他にも、看護師の資格を必要とする一般企業の取り扱いがあるので、無料ですので登録しておくといいでしょう。
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レバウェル看護に名称が変更しましたが、『看護のお仕事』時代に使っていました。
求人数も多いため、条件の良い求人も見つけやすいです。
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