
看護師のあこがれの職場、大学病院。今回は大学病院で副看護師長として働く、『群青日和@研究好きな看護師』さんにご協力いただき、関東の大学病院で働く副看護師長をテーマにインタビューしました。
この記事は看護師ライターが執筆しています。
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某大学病院副看護師長 群青日和@研究好きな看護師さんのご紹介

Twitter:@nutrition_321
某大学病院で副看護師長として勤務。
食道がん術後患者の食事摂取状況についての研究をテーマ大学院修士課程を卒業。
現在は整形外科病棟に勤務し、肩腱板断裂やリハ栄養をテーマに研究を行なっている。
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インタビュー内容
1,大学病院で働こうと思ったきっかけ
2,副看護師長の仕事内容
3,仕事で達成感を感じたこと
4,副看護師長として大変だった事
5,職場の男性看護師についてどのように感じるか?立場や病棟の雰囲気への影響など
6,大学病院で働きたい看護師に向けて、こんな看護師になって欲しいなどのアドバイス
大学病院で働こうと思ったきっかけ
大学病院で働こうと思ったきっかけは、先に就職した先輩からの助言が大きいです。先輩からの助言で聞いたことは、「あそこの病院は給料がいいよ。」や「夜勤になると受け持ち患者さんが30人になるから大変だよ。」など、事前に就職先の情報収集をしていました。
卒業後の教育機関がしっかりしているところに就職したいという希望があったので、大学病院を選びました。
大学病院で働くメリット
大学病院で働くメリットは主に5つあります。
1つ目は、教育がしっかりしていることです。
院内での研修や学会の告知が貼られており学ぶには最高の環境が整っています。
また、大学とも連携しているので発展した研究がしやすいことも特徴です。(大学との共同研究の場合、大学の先生に直接指導が受けられる)
2つ目に、消化器外科・脳神経外科・整形外科・糖尿病・先進医療など専門に特化した知識が得られることです。
3つ目に、同期が多く入職することです。私が就職した時は新入職者が100人でした。
4つ目に年齢層が若いことです。私の病棟は平均年齢が29歳と若く活気があります。
5つ目に研修医を含め医師が多く、専門的な知識を色々と教えてくれることです。
また、医師と結婚することも結構あります。
大学病院で働くデメリット
大学病院で働くデメリットも5つあります。
まず、1つ目は課題が多いことです。自分の時間を削って課題に取り組むことがよくあります。
2つ目は、知識が専門過ぎることと、専門外になると弱いことです。
3つ目は、看護師の人数が多いため、昇進や認定看護師になりづらいことです。私の大学病院では、管理職者は全体の7%程度、認定看護師は15人くらいです。
4つ目は、人付き合いが多いことです。大学院内の看護師だけで約800人います。
5つ目は、私立の病院と比べ給料が低い(噂なので、はっきり分からないのですが…)
副看護師長の仕事内容
大学病院の副看護師長の仕事内容として、プレーイングマネージャー(看護師業務と現場管理)と2つの役割をになっています。
看護業務は他のスタッフと同様です。平日の受け持ち業務も夜勤業務がありますが、主にリーダー業務をすることが多いです。
私の病院の副看護師長は担当別に病棟に3名います。
・リスク担当
・業務担当
・教育担当
こちらの3つに分けれています。
私は教育担当でした。
教育について詳しく話をすると、
①看護学生の実習が円滑に行われるように看護学校の先生・看護師長・看護部と調整する。
②新入職者(新人看護師)が円滑に業務が行えるようにプリセプター・アソシエーターと連絡を取りながら指導を行っていく。
③スタッフの学会発表の指導(抄録・スライド作りなど)、スタッフの課題添削。
を行っています。
また、看護師長・他の副看護師長と密に連絡を取りながら病棟での業務改善を行っています。
仕事で達成感を感じたこと
仕事で達成感を感じたことは、患者さんからの感謝の言葉やスタッフの成長などを見たり感じたりすることです。
現在は教育担当なので、スタッフの学会発表や課題が提出できるとホッとします。
副看護師長として大変だった事
副看護師長として大変だったことは、2つあります。
1つ目は業務改善、働き方改革です。
「8時前に出勤しないように」という看護部と「8時前に来て情報収集をしたい」病棟看護師の意見を聞きながら、病棟看護師が働きやすい環境を整えることに苦労しました。
業務改善を行い、現在は8時出勤で間に合うように申し送りの時間などを調整しました。
2つ目は、クレーム対応です。
看護師長が不在(休み・会議)の際は副看護師長が対応を行います。
明らかにこちら(医療者側)に非がある時は、謝罪をし改善点について提示するようにしています。
職場の男性看護師についてどのように感じるか?立場や病棟の雰囲気への影響など
男性看護師は看護師という女性社会の中で緩衝材として役割に欠かせない存在だと思っています。
女性看護師は男性看護師に、力仕事やPCトラブルなどが求められているようです。
研究(データの処理)などは女性よりも男性看護師の方が強いと思います。
今後、男性看護師が活躍する機会が多くなると思っています。
大学病院で働きたい看護師に向けて、こんな看護師になって欲しいなどのアドバイス
大学病院は
・医療者(医師・看護師・薬剤師など)の育成
・研究を推進
する期間です。
教育機関がしっかりとした大学病院で知識・技術を学び、地元の病院に転職する看護師も多くいます。
『どんな看護をしたい』『今後、どうなりたいか分からない』などの迷われている方にも大学病院はオススメです。
入職同期や多職種も多いため、色々な場面で受ける刺激は大きいと思います。
「自分が何になりたいか、何がやりたいか」を見つける場所としてもいいかもしれません。
大学病院で働くための転職活動のスタートラインは看護学生と同じ
大学の看護学部から大学病院への就職は、看護学校を卒業の方と同じように就職試験を受けてから内定を勝ち取らなければなりません。たとえ大学付属の看護学部であっても、就職試験は受けますし不合格もあります。
大学には、掲示板で就職案内が貼られていて、付属の大学病院関連だけでなく、別の大学病院や市立病院、クリニックなどの案内もされています。
採用試験というスタートラインは、皆さん同じなので大学病院で働いてみたい方は、転職サイトなどを使いチェレンジしてみてはいかがでしょうか?
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求人数も多いため、条件の良い求人も見つけやすいです。
インタビューをして感じたこと
今回、群青日和@研究好きな看護師さんにはTwitterでお声掛けをさせて頂き、インタビューの依頼に対しても快く引き受けて頂きました。
大学病院で働く看護師とコンタクトをとれることはまずないため、大学病院での仕事を考えている看護師の為になるような記事を執筆することができて、ご縁に感謝しています。
同じ看護職でも、色々な人生や仕事があるんだなと実感しました。
大学病院での管理職は、一握りの方でそういう巡り会わせがないとなかなか付けるポジションではないと感じますが、
このような機会に感謝したします。
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